トピックスの紹介

第47回

2,3月と生産の続いた有明海のノリ養殖

 今年度の有明海沿岸の海苔生産は既に40億枚を超え、識者の予想だと過去最高の生産数量44億枚を超えるのではないかということも話題となりつつある。1月中旬からの北部湾奥漁場では、沖合い漁場の栄養塩の現象が始まり、この状態だと平成15年度の色落ちの再来かと、生産者の多くが生産を諦めて沖合い漁場の網の撤去を行なっていたというのが当時の養殖実態といってよいであろう。ところがその後潮差の大きい大潮を2度、3度と乗り越えるような栄養塩の回復があり、近年に稀な12回もの摘採を続けられるような栄養塩の補給で、3月末まで生産は続いている。この原因については今後関係機関で解析されるでしょうが、夏季の記録的な台風の上陸、1月下旬以降の周期な降雨、厳しい周期的な寒気団の南下、それに伴う季節風による時化等の気象、海況的なノリ養殖に好適な条件に恵まれたことが大きな要因といってよいであろう。特に1月末の北部湾奥部の沖合い漁場での色落ち時に、熊本県沖合い漁場の栄養塩が比較的高かったこと、しかもこの地区の全般的なノリの色調状態が、沖合い漁場の色調がヘタ漁場よりよかったこと、今年度は1985年以降の北部湾奥部沖合い漁場の高い海水比重(1.024前後)傾向が比較的低く1.022台で推移していたことから、湾奥部漁場へ潮汐によって交換される沖合い水が比較的栄養塩を維持していたことが、基本的に気象条件と相まって、時期的としては高い栄養塩が維持されてきたと考えられる。本年度と類似した年は1991年度であり、この両年は共通点がみられるが、漁期終了後の一つの話題となるのではないであろうか。


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