りょくないしょう
緑内障 Glaucoma

緑内障とは、主に眼圧上昇や循環障害により視神経が障害される病気です。急性型と慢性型がありますが、慢性型が多く、進行はゆっくりですが、次第に視野が狭くなり、更には視力も低下します。一度障害された視神経は元に戻らないため、早期に発見して進行を予防することが重要です。ある程度進行している方は、なおさらそれ以上進まないように治療しなければいけません。
緑内障の診断は、眼圧検査、眼底検査、視野検査、隅角検査で行います。眼圧の正常値は8から20mmHgですが、眼圧が正常範囲であっても緑内障でないとはいえません。むしろ、眼圧が正常の緑内障が日本人は多いのです。1回計った眼圧が低かった高かったと一喜一憂せず、数ヶ月毎の視野検査で進行していないかどうかみることが大切です。
治療は、慢性緑内障の場合は、まず点眼薬です。眼圧を下げる作用、目の循環を良くする作用を持った緑内障の点眼薬が多く開発されています。長期使用する目薬なので、その人その人に適した薬を続けるようにします。その他に、内服薬もあります。それでも、緑内障の進行が静止できない場合は、手術治療(レーザー治療を含む)を検討します。しかし、進行した開放隅角緑内障の場合は、手術の効果が何年か経つとなくなる場合や、手術によって少し見えにくくなったりしますので、医師と患者の間に充分な話し合い(インフォームドコンセント)がなされ、信頼関係を確立することが重要です。

緑内障の分類
・正常眼圧緑内障
・原発性開放隅角緑内障
・原発性閉塞隅角緑内障
・急性緑内障発作
・嚢性緑内障
・先天緑内障、または発達緑内障
・続発性緑内障

眼科救急  急な眼の痛み、充血、頭痛を覚えたら、急性緑内障かもしれません!

急性緑内障発作 Glaucoma Attack

   比較的急に、眼が痛み、充血し、見えにくくなります。頭痛や吐き気を伴うこともあります。原因は、隅角(角膜と虹彩の付け根部分との間)が閉塞して、眼の中を循環している房水(ぼうすい)が、隅角にある線維柱帯から排出されなくなるために起こります。房水が排出されないと、眼の中に溜まってどんどん眼圧が上昇するために、先に挙げたような眼の痛みなどが起こるのです。非常に高い眼圧を、そのまま放置しておくと、視神経が障害されて、視力・視野を失いますので、早急に治療する必要があります。治療は、薬物でなるべく眼圧を下げた後に、レーザー虹彩切開術や周辺虹彩切除術、水晶体再建j術などを行います。閉塞隅角緑内障の方は、小発作と言って、一時的な眼の痛みや頭痛を覚えることがあります。そうした、眼の痛みや頭痛が時にあるという方は、一度眼科を検診されることをお勧めします。

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